ロシアの新型コロナ治療薬、新たに17カ国に輸出

ロシアの製薬会社ケムラー(ChemRar)が開発した新型コロナ治療薬「アビファビル(Avifavir)」の輸出が進んでいる。ケムラーと同社を支援するロシア直接投資ファンド(RDIF)は24日、ブルガリア、セルビア、スロバキア、中南米10カ国(ブラジル、チリなど)、中東3カ国(サウジアラビアなど)、南アフリカの計17カ国に供給することで合意したことを明らかにした。ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ボリビアにはすでに供給を開始している。

「アビファビル」は、日本で新型コロナ治療薬として有望視される富士フィルムの抗インフルエンザ治療薬「アビガン」の後発医薬品。ロシアで4月に治験を開始し、5月末に異例の速さで同治療薬として国内で初めて認可、登録された。

ケムラーは医薬品開発のほか、国内外の医療分野で刷新的な商品・サービスの開発に関わる企業への投資を主力事業とする。RDIFは国営資産基金として2011年に設立され、15カ国以上の金融機関や戦略投資家と共同で主にロシア企業に出資している。

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