ポーランドの化学市場は国内企業の勢力が強い。石油最大手のPKNオルレン(PKN Orlen)は合併を通じて規模を拡大する戦略を推進中だ。肥料市場では窒素メーカーのグルパ・アゾティ(Grupa Azoty)が依然として圧倒的な強さを誇る。外国企業に押される農薬市場でも、国内企業が売り上げを伸ばしている。
オルレンを筆頭にプラスチック生産量が拡大しており、特にポリプロピレンなど一次製品の増加が目立つ。オルレンの昨年のプラスチック生産量は86万トンに達した。同社は石油2位のロトスとの合併を準備中だ。
肥料市場ではグルパ・アゾティが圧倒的に強い。硝酸カルシウムアンモニウム(CAN)で約70%、複合肥料で80%のシェアを握る。
一方、農薬市場では外国企業の勢力が大きい。それでも国内最大手のチェフ・サルジナ(Ciech Sarzyna)は市場シェアを昨年上期の4%から今年上期には5.3%へ拡大した。過去2年間で農薬市場は8%成長したに過ぎないが、同社はこの間、売上高を150%も伸ばすことに成功した。
チェフ・サルジナはソーダ灰メーカー、チェフの子会社。2018年に買収した西プロプランを足掛かりに、世界に販売攻勢をかけている。