商船三井が新造LNG砕氷船3隻の傭船契約、露ギダン産LNGを輸送

商船三井(MOL)は2日、ロシア2位のガス会社ノバテクが北極圏ギダン半島で進める液化天然ガス(LNG)生産事業「アークティックLNG2」向けの輸送事業で、新造の砕氷LNGタンカー3隻の定期傭船契約を締結したと発表した。韓国の大宇造船(DSME)にて積載容量17万2,500立方メートル規模のタンカーを建造し、2023年から順次竣工する予定。商船三井にとり、ヤマルLNGプロジェクトに続く北極海航路関連事業への参画となる。

3隻はギダン半島のLNG基地から北極海航路を経由し、カムチャツカ(東回り)とムルマンスク(西回り)に設置した浮体式LNG貯蔵設備(FSU)までの輸送に投入される。同船は砕氷性能が強化されており、北極海航路の中でも氷が厚い東回りルートを冬季であっても航行できる。東西のFSUへの通年輸送が可能になるため、FSUからの輸送を行う在来LNG船との組み合わせにより、アジアを含む最終消費地までの効率的なLNG輸送が実現する。

同社は2018年3月から、ギダン半島西隣のヤマル半島におけるLNGプロジェクト(「アークティックLNG」)の輸送事業向けに砕氷LNG船3隻を投入している。

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