リトアニアのテソネット(Tesonet)が近年、IT商品開発の推進役(アクセラレーター)として急成長している。従業員は5年前の50 人から昨年900人に急拡大。新型コロナが経済に影を落とす中も、雇用を拡大し現在1,300人を超える。同社のモニカ・オクマネー人事部長は、「新商品・ビジネスの着想から開発、運営、技術サポートに至る多角的なサービスを提供するため、社内のエコシステムとインフラ整備に注力した結果」だとしている。
テソネットは2008年の設立で、サイバーセキュリティ、ビッグデータ、データ自動化などの分野で30以上の商品開発やプロジェクトに携わっている。従業員のうち30%以上が開発、約25%がマーケティング、20%が顧客サポートに従事する。米国、カナダ、英国、フランス、ドイツなど世界約80カ国に顧客を持つ。
近年はITベンチャーを育てるインキュベーターとしても積極的で、国内ITスタートアップ企業のホスティンガー(Hostinger)やエネバ(Eneba)に出資するほか、首都ビリニュスの不動産開発プロジェクトにも投資している。また、2022年には新社屋としてテクノロジーキャンパスを開設し、国内ITベンチャー企業など社外のIT関係者も協働できる場を提供する計画だ。