ロスネフチがシベリア連邦大学の科学者と共同で、環境負荷の小さい掘削液を開発している。シードオイルをベースにし、生分解性の成分を含むという。
ロスネフチは、外国製品に性能が劣らない「グリーン掘削液」の開発を非常に重要な課題と位置付けている。繊細な生態系を持つ極北でヴォストク・オイル・プロジェクトなどの資源開発を実施するのに役立つとの考えからだ。
現在、科学者チームは東シベリアで次世代グリーン掘削液の調合に向け基礎研究を進めている。第1の課題は、樹皮、加水分解リグニン(維管束植物の細胞に含まれる複合高分子)に、特定の物理的・化学的機能を持たせるための化学修飾(意図的な化学変化)だ。クラスノヤルスクにあるロシア科学アカデミー(RAS)シベリア支部化学・化学技術研究所と提携して行う。
第2の課題は、クラスノヤルスク地方産の菜種(なたね)から得られる工業用オイルシードをベースにした生分解性成分の開発だ。この作業はクラスノヤルスク国立農業大学と共同で進めている。