ウズベキスタンの石油公社ウズベクネフチガスとガスプロジェクト・ディベロップメント・セントラルアジア(露ガスプロムグループ)の合弁会社であるジザフ・ペトロリアム(Jizzakh Petroleum)は8日、同国南部ブハラ州における天然ガス化学プラント設置計画が順調に始動したと発表した。すでに6社と技術ライセンス契約を交わしたほか、基本設計(FEED)業務委託及び資金調達でも取引先と合意に至った。
今回の化学プラント設置は、国産天然ガスを加工して付加価値を高めることを目的としている。メタノール由来オレフィン(MTO)技術を採用し、低密度ポリエチレン(LDPE)やエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリプロピエレン(PP)などのポリマーを年50万トン製造する計画だ。これにより、主要産業である繊維業の発展や、自動車・建材生産の増加(輸入依存の緩和)が実現すると見込まれる。
ジザフ・ペトロリアムは昨年9月、同計画の実施で政府と契約を結び、主要投資家となった。今回の発表によると、今年に入ってから、米国のケムテックス(インビスタ)、サイエンティフィック・デザイン、グレース、伊ヴェルサリス、デンマークのハルダー・トプソー、中国石油化工(シノペック)の6社とすでに技術ライセンス契約を交わした。また、FEED業務ではWoodに委託する方向で合意書を交わした。さらに、伊輸出信用保険(SACE)及びインテサ・サンパオロ銀と、FEED向け資金調達で正式な趣意書を交わした。
以前の発表によると、プラント総工費は28億米ドルと見込まれている。