中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2021/3/3

総合・マクロ

トルコ、アフリカ支援を強化

この記事の要約

トルコのチャヴシュオール外務相は2月22日、第5回国連後発開発途上国(LDC)会議に向けたアフリカ地域検討会議の席上で、同国としてアフリカ諸国の経済成長、社会発展、女性と若者の自立などの目標達成を全力で支援すると述べた。 […]

トルコのチャヴシュオール外務相は2月22日、第5回国連後発開発途上国(LDC)会議に向けたアフリカ地域検討会議の席上で、同国としてアフリカ諸国の経済成長、社会発展、女性と若者の自立などの目標達成を全力で支援すると述べた。後発開発途上国にはさらに大きな援助が必要だと強調し、同地域への関与を強める姿勢を明確にした。

トルコは近年、アフリカ諸国との関係を強めている。同外相によると、同地域の大使・領事館数は2002年の12から現在42に増え、近くトーゴとギニアビサウにも大使館を開設する。教育支援を目的とするトルコ・マーリフ財団と、中央アジアのトルコ語・文化圏諸国との協力を促進するトルコ協力協調公社(TIKA)もアフリカの活動に注力している。

2009~19年までのLDC諸国支援への拠出金は25億ドルに上る。開発資金の政策枠組みなどを定めた国連の「アジスアベバ行動目標」に則して、トルコとしてアフリカの開発支援を強化しているという。

トルコは昨年、ペクジャン貿易相がアフリカ諸国との首脳会談を行うなど、アフリカとの通商関係強化にも動き出した。市場の多様化を視野に入れた戦略で、ナイジェリアを中核とする西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)との経済貿易提携協定を目指している。