米フォード、ルーマニアに3億ドル追加投資

米フォードは27日、ルーマニアのクラヨバ工場に3億米ドル(2億4,800万ユーロ)を追加投資し、新型商用車を生産する体制を整えると発表した。2023年に稼働し、翌24年からは電動(EV)仕様車も出荷する。正確な稼働日などの詳細は、時期が近くなってから発表する。

今回の投資計画は欧州展開モデルの排出ガスを低減化する戦略の一環で、ドイツにおけるフォード・ケルン電化センターの整備(投資額:10億ドル)、トルコ・コジャエリのフォード・オトサン工場でのバッテリー並びにEV生産プロジェクト(同20億ユーロ)と連動する。クラヨバ工場はケルンとコジャエリに続き、フォードにとって3つ目の欧州EV生産拠点となる。

フォードは今年2月、24年までに欧州で展開する商用車の全モデルでEVまたはプラグインハイブリッド(PHV)仕様車を発売すると発表した。30年までに商用車売上の3分の2をEVとPHVが担うようになると見込んでいる。

クラヨバ工場は従業員6,000人強で、現在、「ピューマ」、「エコ・スポーツ」のほか、「エコ・ブースト」の1リッターエンジンモデルを生産している。昨年7月には3,000万ドルを投じる新プレス加工ライン導入計画が発表された。これにより、他の欧州フォード工場から供給を受けている部品が減少する。