ハンガリーの新興企業バーチャル・コンセプト・テクノロジーズ(バーコンテック:Vircontech)は11日、地域振興を支援するソリューションを開発したと発表した。地方自治体政府や市長、行政当局、地元事業者、商業団体などと協力しながら開発したもので、地元経済の振興、雇用創出、自治体の税収増に貢献すると説明している。
バーコンテックは新しいソリューションを、3D造形、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、人工知能(AI)、マーケットプレイス分析など実用化済みの技術を組み合わせ、使いやすいアプリの形でまとめた。これにより、◇自治体政府が何らかの決定をするうえで必要となる情報をリアルタイムで得られる◇政府がリソースを十分に活用したり雇用機会をもうけたりするのに役立つ◇地元業者がアプリ上で、AIによりパーソナライズ化された営業・宣伝を展開できる◇多機能のソーシャルメディアアプリで住民の参加を促し、販売につなげる◇「地元で育てたものを地元で買う(Grow Local, Buy local)」行動を促進するとともに、物流・配達を最適化することで、二酸化炭素(CO2)排出量を減らし、環境汚染をやわらげる◇アプリを他の地区、都市と容易に連携させ、県・国レベルのソリューションに広げることもできる――といった利点があるという。
パンデミックを機にオンライン購入が増え、実店舗に足を運ぶ人が減ったことから、多くの自治体で商店が閉店し失業者が増えている。このような環境のなかで「地元活性化ソリューション」は、地域を活気づける一つの手段として位置付けられている。