米アマゾンのインターネットサービス部門であるアマゾン・ウェブサービス(AWS)は19日、ルーマニアのブカレストに事業拠点を開設したと発表した。同地の既存2拠点と連携し、国内の顧客や提携先へのサポート体制を強化する。
AWSは2018年、仮想サーバーの構築サービス「アマゾン・エラスティック・コンピュータークラウド」(アマゾンEC2)の関連技術の開発拠点を同市に開設。20年にはコンテンツ配信サービス「アマゾン・クラウドフロント」用のデータセンター(エッジロケーション)を設置した。
AWSで中東欧地域を統括するプレメック・スズーデル氏はルーマニアで事業を行うメリットとして、「高度なスキルと創造性」を備えたIT技術者の存在と、複数の言語を使う環境を指摘。「ブカレストやクルジュ・ナポカ、ヤシは欧州で最も急速に発展しているITハブだ」と述べた。ブカレストには欧州連合(EU)がサイバーセキュリティ分野の研究開発事業の一環で「欧州サイバーセキュリティ産業技術センター(ECCC)」の設置を進めている。