●飛行時間はこれまでで最長の25分、平均時速は170キロ
●新デザインで飛行速度も速い第2号機を製作する計画
スロバキアのクライン・ビジョン(Klein Vision)は29日、空飛ぶ車「エアカー(AirCar)の試作第1号機が、ニトラ空港からブラチスラバ空港まで80キロメートルを25分で飛行することに成功したと発表した。飛行距離はこれまでで最長。平均時速は170キロだった。着陸後は自動車として市内中心部に向かった。
クライン社長は運輸デザイン学の教授で、1989年の体制転換以来、「空飛ぶ車」のコンセプトを練ってきた。エアロモビール社で開発を担当したが、同社の試作機が2015年5月の試験飛行で事故を起こしてプロジェクトが中止されたため、翌16年に退社。17年に新会社クライン・ビジョンを立ち上げ、19年には試作第1号機が初のテスト飛行に成功した。飛行機から自動車に「変身」するのに2分半しかかからないという。
クライン社長は今後、新デザインで飛行速度も速い第2号機を製作する計画だ。第2号機は欧州航空安全機関(EASA)による認定が必要になる。