●ワクチン5種の有効性の大規模検証は世界初
●露スプートニクV、中国シノファームも対象
ハンガリー政府はこのほど、現在同国で使用されている5種類の新型コロナウイルスワクチンの有効性に関する試験を開始した。人材資源省の文書によると、今後1年間にわたり国立保健センターがワクチン接種後の抗体の形成状況を観察し、国立腫瘍学研究所が細胞免疫反応に関する治験を実施する予定。5種類のワクチンの有効性について大規模に検証が行われるのは世界的にも初の事例となる。
治験の対象となるワクチンはアストラゼネカ、ファイザー、モデルナ、ロシアのスプートニクV、中国のシノファームの5種類。治験はボランティアを募集し3か月ごとに実施される。血液サンプルはカラーニー国立肺臓学研究所、南ペスト病院センター(国立伝染病学・血液学研究所)及びペーチ大学ワクチンセンターが採取する予定。細胞性免疫及び体液性免疫の獲得免疫に関するデータは国立腫瘍学研究所に集められる。
同国ではかねてワクチンの有効性について議論が行われており、シノファーム製ワクチンについては2回接種後の獲得免疫が少ないとの批判が出ている。