露国営UEC、航空機用水素駆動エンジンの開発スタート

●直接燃焼式の駆動と、燃料電池による電気駆動の両方を検討

●政府は35年までに「水素大国」になることを明言

ロシア国営テクノロジー企業ロステック傘下のエンジン会社、ユナイテッドエンジンコーポレーション(UEC)は21日、航空機用水素燃焼エンジンとパワーユニットの開発に取り組んでいることを明らかにした。すでに作業グループを立ち上げ、実験用の設計に着手している。航空機の排出削減策として水素燃料の利用が有望視されてきたことが背景にある。

開発プロジェクトでは、改良したガスタービンで水素を直接燃焼させ駆動する方法と、燃料電池による電気駆動という2つの技術ソリューションを検討する。科学、航空分野の研究機関と、水素燃料の実践経験のある組織と共同で水素駆動システムを開発する。

ロシア政府は2035年に向けた新エネルギー戦略で、水素の生産および輸出で世界上位を目指すことを明言し、2024年までに20万トン、2030年までに200万トンの輸出を目標に掲げる。関係省庁が現在、2030年に向けた水素駆動・電気交通の国家開発コンセプトを協議している。

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