ロスアトム、ドバイのDPワールドと北極海航路開発で合弁

●東南アジアと欧州北西部の輸送時間を最大19日短縮

●北極海航路は「喫水・船幅の制限がなく、混雑もない」=DPワールド

ロシア原子力公社(ロスアトム)は23日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国に本拠を置く、中東最大の港湾管理会社DPワールドと、北極海コンテナ輸送事業の開発で提携契約を結んだ。世界的な気温上昇で海氷が減る北極海を航路として開拓する政府の方針に沿うものだ。両社は合弁会社を設立し、航路沿いの運輸・物流能力を整備・運用する。

DPワールドは、「北極海航路が実現すれば世界貿易の3分の2は両大陸間の交易であり、時間短縮によって二酸化炭素(CO2)排出量が大きく削減できる」と新航路開拓の意義を強調した。また、他の航路と異なり「喫水・船幅の制限がなく、混雑もない」のが特長と指摘した。

北極海航路の輸送量は昨年、3,300万トンだった。プーチン大統領は24年までに8,000万トンへ引き上げる目標を明らかにしている。

DPワールドはすでに2016年に、ロシア直接投資基金(RDIF)との合弁会社を通じ、北極海航路沿いの港湾整備に最大20億米ドルを投資することを約束している。

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