ロシア系食品即配サービスのジフィ、2,800万ドルを調達

●ジフィは「15分以内」の即配サービスが売り

●同社はベテラン起業家の2氏が共同設立

ロシア人創業の英食品配達サービス、ジフィ(Jiffy)はこのほど実施したシリーズAラウンドで2,800万米ドルを調達した。事業をロンドン全域・郊外へ広げるための軍資金とする。

ジフィは昨年11月に設立されたばかり。ロンドンの6地区で生鮮食品や食事、日用品を「15分以内」に配達するサービスを展開する。同社によると、地元生産者や有名ブランドから仕入れた製品を一般小売店並みの価格で提供するため「地元のニーズと嗜(し)好に対応できる」特別の体制を整えている。これまでの利用者数は約2万人を数えた。

年内に高速道路M4号線の内側の地域すべてにサービスエリアを拡大する方針だ。将来的には他都市への進出も視野に入れており、基本的に人口10万人以上の町はターゲットになりうるとしている。

ジフィは「ベテラン起業家」のアルトゥル・シャラモフ氏とヴラディミル・ホルヤズニコフ氏が共同設立した。シャラモフ氏は飲食店向け調達管理サイトの「ミックスカート」や社内食堂向けサービス「ママフード」を立ち上げた経歴がある。ホルヤズニコフ氏は衣料品安売りサイトの「クピVIP(KupiVIP)」、農家と食品店・飲食店の取引プラットフォーム「フーザ(Foodza)」で知られる。

食品配達サービスは競合が多い激戦市場だ。ロンドンでは、トルコのゲティシュ(Getir)、米ゴーパフ、独ゴリラ、英国のザップ、ウィージーのほか、食事デリバリーのデリバルーやウーバーイーツも営業している。

今回のシリーズAラウンドは、デンマークの投資会社ハートランドがリードインベスターを務め、ロシアを重点に投資するベーリング・ボストク、ゲーム会社プレイリックスのブフマン兄弟、ロシア系のフリント・キャピタル、Vコンタクテ共同設立者レフ・レヴィエフ氏のLVL1およびウクライナのTAベンチャーズ、ICLUB VCが参加した。

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