●自動車産業への供給減を受け、新たな需要発掘を狙う
●同社は世界のパラジウム需要の44%を供給する世界最大手
ロシアの非鉄金属大手ノリリスク・ニッケルは18日、パラジウムの新たな用途を募るイノベーション・コンテスト「パラジウム・チャレンジ」を実施すると発表した。自動車産業への供給が減っていることを受けて、新たな需要発掘を狙う。
同コンテストは米フロリダに拠点を置く国際貴金属研究所(IPMI)と提携して行う。パラジウム需要をコンスタントに高める、優れたアイデアを見出す目的だ。
賞金総額は35万米ドル。科学者や起業家の参加を想定する。来年5月末に募集を締め切り、9月16日にニューヨークで開かれる決勝大会で1位から3位までの受賞者を決定する。
ノリリスク・ニッケルは世界のパラジウム需要の44%を供給する世界最大手。主な用途は自動車触媒だが、半導体不足で自動車産業が減産を余儀なくされ、供給規模が縮小している。先週の発表では、今年は出荷量が20~30万オンス(約6,000~8,500キロ)、来年も30万オンス減る見通しだ。