LFP電池開発のイレヴネス、ギガファクトリー設置に10億ユーロ超投資

●2028年までに年産能力16GWhを整備する計画

●第1生産ラインは23年までに稼働し、年300MWhを出荷する予定

セルビアの電池開発企業イレヴネス(ElevenEs)が、10億ユーロを投じてスボティツァに電動車(EV)用バッテリーの生産・リサイクル拠点を設ける計画だ。2028年までに年産能力16GWhを整備する。

セルビア商工会議所がイレヴネスのアナ・ペロヴィッチ開発部長の話として伝えたところによると、イレヴネスはまず、2024年までに8ギガワット時(GWh)の年産能力を整備する。投資規模は5億5,000万ユーロ。第1生産ラインは23年までに稼働し、年300メガワット(MWh)を出荷する。

第2段階ではさらに5億5,000万ユーロを投じて28年までに8GWhの生産能力を設ける。年産能力は16GWhに拡大することになる。

イレヴネスはリン酸鉄リチウム(LFP)電池の独自製法を開発。先月には欧州連合(EU)系の投資機関EITイノエナジーから工場建設資金を調達した。

セルビアは世界でも有数のリチウム埋蔵国といわれる。英豪系リオ・ティントが開発を進める西部ヤダルのホウ酸リチウム鉱床は、スボティツァまで約220キロに位置する。

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