植物由来の代替肉製品を開発するフードテック企業。ひき肉の形状が一般的な従来製品と異なり、厚切りのステーキ肉の外観と味を再現しており、本物志向の上質な代替肉を提供する。消費者は牛肉とそん色のない「ステーキ」を味わえることで、これまでの代替肉に無い満足感や贅沢を得られる。このほど実施したシード資金調達ラウンドでは450万ドルを調達した。資金は高級肉「フィレ・ミニョン」※の代替製品の市場流通に振り向ける。
同社のマイ・フロバート最高技術責任者（CTO）は、「重要なのは製品の栄養構成が損なわれず、肉本来のタンパク質、ビタミン、ミネラルが含まれていること」だと指摘。「健康的で栄養価の高い代替肉を消費者が確実に手に入れられる目標を、フィレ・ミニョンという形で達成できたことを嬉しく思う」と自信を示す。
同社の今回の資金調達は、気候変動に取り組む新興企業向けに今年設立されたばかりのベンチャーキャピタル（VC）「ワールドファンド」（ベルリン）による最初の投資案件でもある。同VCは同社の取り組みについて、「地球環境への意識は高いが、植物由来の代替肉に物足りなさを感じている多くの消費者」の心を掴んだ点を評価している。
Juicy Marblesによると、畜産が全世界の食料供給に占める割合は18％なのにもかかわらず、地球上のすべての農地の83％を占有している。このうち牛肉生産の割合は約60％だが、その量は全世界で消費されるカロリーの2％にも満たないという。
※フィレ・ミニョン：牛肉の部位のひとつで、ヒレの尾の方に近い部分。きめ細かく柔らかい。
Juicy Marbles
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