●年末の点検・保守期間を延長する形で12月12日まで停止
●スズキ、アウディもハンガリーで減産迫られる
独ダイムラーの乗用車子会社メルセデスベンツが、14日から来月12日まで、ハンガリーのケチケメート工場の操業を停止する。半導体不足を受けたもので、年末恒例の点検・保守期間を延長する形だ。休止期間中、従業員には基本給および諸手当を支給する。
ケチケメート工場は昨年、16万台強を出荷したが、今年は部品調達の問題から一度ならず休業を余儀なくされた。やはりハンガリーで生産するスズキと独アウディも同じ理由から減産を迫られ、自動車を屋台骨とするハンガリー経済全体に影響が出ている。9月の工業生産高は前年同月比で2.3%、10月は3.4%、それぞれ後退した。
パンデミックで娯楽家電業界の半導体需要が急増したことなどを背景に、半導体は世界的に不足している。この影響で世界の自動車生産台数が今年、数百万台単位で予定を下回ると推測されている。