トルコ通信衛星「トゥルクサット5B」、発射に成功

●衛星はトルコ製部品を採用し、エアバスの仏工場で組み立て

●5B稼働後は55ギガビット超の高速通信が可能に

トルコの新しい通信衛星「トゥルクサット5B」が19日、米スペースXによって無事打ち上げられた。通信容量を拡大することで高速通信を実現するほか、トルコのどこからでもインターネットを使えるようになる。164日後に軌道位置(東経42度)に到着し、45日間の試験に入る。

「5B」には防衛大手アセルサンのトランシーバーシステムなど、トルコ製部品が採用された。エアバスのフランス工場で組み立てられ、発射地の米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地へ運ばれた。

5Bが稼働すると、高速衛星通信向けのKaバンド周波帯(27~40ギガヘルツ)の通信能力が従来の15倍に高まり、55ギガビット超の高速通信が可能になる。30~35年の運用を予定している。エンジンシステムには、次世代電気推進方式が採用された。トルコはもちろん中東、ペルシャ湾、紅海、地中海、北・東アフリカ、ナイジェリア、南アフリカおよび周辺諸国をカバーする。

トルコは独自の衛星通信網を構築するプロジェクトを進めており、来年に初の国産衛星「トゥルクサット6A」を打ち上げる予定だ。

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