露ベアリング・ボストーク、マーケティング自動化企業に投資

●投資額1,300万ドル、併せて少数株も取得

●マインドボックスは資金でIT部門の拡張や国外進出を行う

ロシアの投資会社ベアリング・ボストークはこのほど、マーケティングの自動化プラットフォームを運営するマインドボックスに1,300万ドルを投資すると発表した。『フォーブス・ロシア』によると、ベアリング・ボストークはこれと併せて同社の少数株を取得したが、取得額などの詳細を明らかにしていない。また株式全体の8%以上がマインドボックスの従業員向けのストックオプションとして新たに割り当てられる。

マインドボックスは獲得した資金をIT部門の拡張、新製品開発、海外進出に充てる計画だ。同社は過去にレテロスやポップメカニックといったマーケティング技術に投資している。

2006年に設立されたマインドボックスは、上級顧客との関係を築いていくロイヤリティーマーケティングや個人向け広告、メーリングリストなどのツールを企業に提供している。取引先には外食大手のバーガーキング、不動産のツィアン(Cian)、カーシェアリングのデリモビール、ピザチェーン大手のドドピッツァ(Dodo Pizza)、化粧品大手ロレアル、ネットスーパーのペレクレョストク(Perekrestok)などがある。

ベアリング・ボストークによると、マインドボックスはB2B(企業間)向けSaaS(サービスとしてのソフトウエア)では同国で上位10位内に位置している。2020年のマインドボックスの売上高は6億2,100万ルーブル(約750万ユーロ)。同社は2028年までに売上高を10倍に拡大することを目指している。

ベアリング・ボストークは米国籍を持つ創業者のマイケル・カルベイ氏が横領容疑で有罪判決を受けたことで近年話題となっていたが、ロシアでの投資は継続している。(1RUB=1.55JPY)

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