中東欧アグリテック・スタートアップの支援プログラムがスタート

●「ネクセラレータ」はマイクロソフトなどが提携し立ち上げ

●中東欧のアーリー期のスタートアップが対象

ルーマニアのアグリビジネス大手アグリカヴァーとテクノロジー系スタートアップ投資プラットフォームのシード・ブリンク、米マイクロソフトが提携し、アグリテック分野の中東欧スタートアップの支援を目的としたデジタルハブ「ネクセラレータ(Nextcelerator)」を立ち上げた。アグリテック企業の育成と、事業拡大期における投資調達機会を広げる狙い。

ネクセラレータはアーリー期のスタートアップを対象とする。中東欧で起業した会社であることに加え、MVP(実用可能な最小限の製品)がテスト済みで、事業成長計画を持っていることが条件となる。メンター(相談員)の力を借りて、事業化に不足しているものや、事業の可能性などをあぶり出し、適したサポートを行っていく。

アグリカヴァーのリヴィウ・ドブレ社長は、「ルーマニアはテクノロジーの導入で農産物の大幅な増産が期待できる国の一つだ。将来の農業ではサステナビリティ(持続可能性)と環境への配慮が重要になっていくが、デジタル技術はそこへ移行するためのカギとなる」とアグリテックの重要性を指摘した。

マイクロソフト・ルーマニアのボグダン・プチニツァ社長は、サステナビリティと生産性向上の両立にデジタル技術が役立つという見方を示した。その上で、「将来性のあるスタートアップを見出して中東欧のアグリテック分野をけん引する企業に育てるのがネクセレレータの狙い」と話した。

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