ロシア中銀、金利を20%で据え置き

●中銀は先月28日に10.5ポイントの緊急利上げを実施

●ロシア経済は大規模な構造転換の時を迎えている=中銀

ロシア中央銀行は18日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を20%に据え置いた。金利据え置きは予想通り。中銀はロシア軍がウクライナに侵攻した直後の先月28日、10.5ポイントの緊急利上げを実施した。これにより、国内金融システムの安定維持と過度の物価上昇の抑制に効果があったことから、さらなる利上げを見送った。

同国の2月のインフレ率は前月を0.5ポイント上回る9.2%に拡大した。足元の3月も上昇傾向を示している。通貨ルーブル安による輸入品価格の高騰に加え、欧米の大規模な経済制裁が科される中、先行きの不安と高いインフレ期待を受けて買い急ぎが起きていることが大きい。

中銀は声明で、先月28日の大幅利上げによって預金率は大幅に上昇し、預金流出を防ぐことができたと強調した。一方、ロシア経済は大規模な構造転換の時を迎えており、一時的ながら避けられないインフレ率の上昇を伴うと指摘。金融政策は同国経済を新たな状況に徐々に適応させながら、2024年に年間インフレ率を目標値の4%に戻せるように決定されると説明した。