オドメーター改ざんにご注意

車を買い替える間隔は3~5年おきという人が多いが、中古車を購入する場合には総走行距離を示すオドメーターが改ざんされている可能性を頭に入れておくべきだ。車歴データを提供するエストニアの新興企業カーバーティカルの調べによると、国によってはおよそ4台に1台で不正操作が認められるという。

カーバーティカルは今年に入り、自社のデータベースに昨年加わった90万台の車歴を調べた。その結果、特に中東欧で「改ざん率」が高いことが分かった。

「堂々」の1位はラトビアで24.1%。以下、ルーマニア(19.8%)、エストニア(19.0%)、リトアニア(18.2%)、ロシア(17.4%)、ウクライナ(16.1%)と続く。しかし、その理由は、西欧よりも東欧の方が中古車を買う人が多いことにある。もともと西欧で走っていた車が東欧で売られるとき、その30~50%でオドメーターが巻き戻されているようだ。

このような「詐欺」が横行するのは、不正操作の「経費」数百ユーロに対して、販売価格の釣り上げ幅が平均3,000ユーロと多いことにあるようだ。欧州委員会によれば、この種の不正操作で生じる被害は欧州だけで年間96億ユーロ前後に上るとみられている。

カーバーティカルでは被害に遭わないよう、中古車の購入時には候補の車の車歴を自社のデータベースで調べるよう勧めている(有料)。同社は自動車登録、整備、売買などに関わる膨大なデータを収集し、1台1台について不正操作の痕跡があれば警告を表示している。

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