●国内のLNG基地を通じた輸入で需要を賄えると判断
●エストニアとラトビアもロシア産ガスの調達を時限的に停止
リトアニアが1日、欧州連合(EU)加盟国として初めて、ロシアからの天然ガス調達を中止した。ロシアのウクライナ侵攻を受けたもので、国内の液化天然ガス(LNG)基地を通じて、国内需要を賄えるだけのガスが輸入できると判断した。エストニアとラトビアも足並みを揃え、ロシア産ガスの調達を時限的に停止した。中期的にはバルト沿岸地域にLNG受入基地を増設して、ロシア以外からの輸入で足りる体制を作る計画だ。
ラトビアの天然ガス貯蔵業者コネクスス・バルティック・グリッドのウルディス・バリス社長によると、現在は3国の需要を備蓄で賄っている。リトアニアについては、2015年に開業したバルト海・クライペダ港の浮体式液化LNG受入基地(FSRU)で国内需要に見合った量を輸入できる見通しだ。
リトアニアのギタナス・ナウセーダ大統領はツイッター上で、他のEU加盟国に対し、3国の例に続くよう呼びかけた。
なお、ロシアの飛び地領カリーニングラード州に向けた、リトアニア経由の天然ガス輸送は継続している。