●以前からの混乱に上海のロックダウンが拍車
●ルノー、トファス、現代自は減産、トヨタは生産継続の予想
トルコの乗用車工場が今月から来月にかけて操業を停止するリスクが高まっている。従来からの半導体・原料不足に、中国・上海のロックダウン(都市封鎖)によるサプライチェーンの混乱が拍車をかけているためだ。ルノーとトファス、現代自動車で減産が避けられない一方、トヨタ自動車は生産を継続できると予想される。
部品製造企業の経営陣の声を聞くと、状況は「手に負えない」ところまで来ている。出荷減とコスト上昇で利益が確保できなくなり、今月と来月の自動車メーカーに対する部品供給も難しいという。半導体不足も続く予想だ。
トルコ自動車製造者協会(OSD)によると、今年1-3月期の自動車生産台数は前年同期比12.4%減の30万3,000台に減少した。乗用車に限ると21.5%減の16万6,000台へ落ち込んだ。3月単月の減少幅はそれぞれ13.7%、23.9%に拡大しており、部品不足が悪化している様子がうかがわれる。