日産、9月末までロシア工場を停止

●工場の停止期間は6カ月に

●日産が連合を組む仏ルノーは先月、ロシア資産の売却を発表

日産自動車は28日、9月末まではロシア現地生産の停止を継続すると発表した。ロシア・ウクライナ戦争の情勢好転が見込めないためだ。従業員には通知済みで、今後も影響を最小限に食い止めるため状況を注視していくとしている。

日産は今年3月、西側諸国の制裁発動を受けて、ロシアのサンクトペテルブルク工場の稼働および同国向け輸出を停止した。ロシア事業を展開してきた企業に対する風当たりは強く、日産が連合を組む仏ルノーは先月にロシア資産の売却を発表している。

これまでに多くの大手企業がロシアから撤退しているが、日本企業ではその傾向が弱いようだ。帝国データバンクが米エール経営大学院の集計をもとに分析したところによると、ポーランドやフィンランド、英国では主要企業の半数、米国でも約3割が撤退した。一方、日本企業では帝国データバンクの調査で2.4%、エール大の調査でも1.7%にとどまり、主要7カ国で最も低い水準となっている。

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