●トルコの自動車部品工業会(TAYSAD)から打診があったもよう
●イランの業界トップは3国の相互補完性を強調
イラン自動車部品製造業者協会のモハンマドレザー・ナジャフィマネシュ会長によると、イラン、ロシア、トルコの自動車生産業界で、3カ国のメーカーが提携して乗用車を設計・製造する案が浮上している。トルコ自動車部品工業会(TAYSAD)から打診があったもようで、同会長は提携に積極的な姿勢だ。
ナジャフィマネシュ会長は、3国の人口が3億人を超えることや周辺に輸出市場が存在することをあげたほか、「ロシア・ウクライナ戦争でロシア自動車産業のイランとの提携ニーズが高まっている」との見方を示した。そのうえで、◇3国で全部品の調達が可能◇調達にともなう為替の必要性がない――などのメリットがあると話した。
また、「トルコは部品輸出高で120億米ドルを誇り、ロシアは大型車を中心とする技術・生産ノウハウを擁し、イランは生産設備・設計力を持つ」と相互補完性を強調した。
国際自動車工業連合会(OICA)によると、イランの2021年自動車生産台数は89万4,300台だった。米国がイラン核合意から離脱する前の2017年(151万5,400台)の6割にとどまっている。