●1000回の充放電テスト、劣化による容量減は20%以下に留まる
●十分性能のまま走行50万キロを達成できる計算
電気自動車(EV)向け超高速充電(XFC)バッテリーを手がけるイスラエルのストアドットは11日、本番仕様モデルの1,000回充放電テストが成功裏に完了したと発表した。劣化による容量減は20%以下にとどまり、実用化にまた一歩、近づいた。
テストでは、「10分で10%から80%まで充電」と「1時間で10%まで放電」を休みなく繰り返した。テスト完了後も、当初容量の80%以上を維持した。また、600回までは容量が目立って減ることはなかった。
ストアドットでは、「1回の充電で500キロ走れると仮定すると、性能が十分なまま50万キロを達成できる計算となり、EVメーカーの要求水準が満たせる」と自信を示している。それでも、さらなる性能向上に取り組み、年内に結果を出す方針だ。
ストアドットは提携する大手自動車メーカーに、「100イン5」セルを試験用に提供している。このセルの重量エネルギー密度は300ワット時(Wh)/キロ、体積エネルギー密度は700Wh/リッターで、5分充電するごとに100マイル(約160キロ)走れる性能を持つという。