ドイツ化学・薬品業界の動き

化学業界2010年生産高、34年来の大幅成長に

独化学工業会(VCI)は14日、2010年の業界生産高が前年比で11.0%増加し、1976年以来34年ぶりの大幅な伸びになるとの見通しを発表した。経済危機で落ち込んだ09年の反動が大きく、業界売上高も17.5%増の1,7 […]

植物の免疫システム、硫黄の役割を解明

硫黄が植物の病害耐性で果たすメカニズムの解明にグラーツ大学などの国際研究チームが成功した。植物の葉にウイルスを接種したところ、根から取り込まれる硫黄の量が増えるとともに、抗酸化・解毒作用のあるグルタチオン(硫黄を含むペプ

Lanxess AG―蘭DSMの合成ゴム事業買収―

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は14日、蘭同業DSMの合成ゴム子会社DSM Elastomersを譲り受けることで基本合意したと発表した。主力の合成ゴム事業を強化し、収益力を強化する狙い。買収金額は3億1,

BASF SE―南京にアクリル酸工場など新設―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は17日、中国同業SINOPECとの合弁会社BASF-YPC Co. Ltd.(BYC)に両社合わせて約10億ドルを投資することで基本合意したと発表した。南京の化学コンビナ

Merck KGaA―農業化学事業を売却―

製薬・化学大手の独Merck(ダルムシュタット)は20日、農業化学事業をデンマークのバイオ企業Novozymesに売却すると発表した。他の事業との関連性が薄いため、放出を決定した。売却金額は2億7,500万米ドル(約2億

Merck KGaA―ガン治療薬開発でSanofiと提携―

製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は17日、ガン治療薬の開発で仏同業Sanofi-Aventisと提携すると発表した。両社が開発中のガン治療薬を相互に組み合わせて投与した場合の効果を調べる。Merckはガン治療薬

化学労組ベア6~7%要求へ

独鉱山・化学・エネルギー労組IGBCEは7日、来年2月に始まる化学業界の次期労使交渉で6~7%の賃上げを要求する方針を固めた。ミヒャエル・ファシリアディス委員長は記者会見で、業界の被用者は経済危機の最中に手当カットやベー

Wacker Chemie AG―米国に多結晶シリコン工場新設―

化学大手の独Wacker Chemie(ミュンヘン)は9日、米テネシー州に多結晶シリコン工場を新設すると発表した。太陽光発電向けを中心に需要の拡大が今後も続くと判断、同社全体の生産能力を大幅に引き上げる。総額11億ユーロ

Bayer AG―ポリカーボネート事業本部を中国移管―

化学・製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)は9日、アジア太平洋事業の強化戦略を打ち出した。2016年までに上海に約10億ユーロを投資、中国語圏市場の売上高を2015年までに2009年の21億ユーロから約50億ユーロへ

Beiersdorf AG―事業再編に2.7億ユーロ計上へ―

ボディー・ヘアケア用品大手の独Beiersdorf(ハンブルク)は10日、大がかりな事業再編計画を発表した。業績不振の化粧品を中核事業から外すほか、ブランドの数を削減。中国事業でのれん代の評価損も計上し、2010~12年

ダイヤ研磨の仕組み解明

ダイヤモンド砥粒(とりゅう)でダイヤモンドを研磨する際、ダイヤモンドの最表面がガラス状炭素(アモルファスカーボン)に変換されることを、フラウンホーファー材料力学研究所(IWM)の研究チームがコンピューターシミュレーション

BASF SE―マレーシア国営Petronasと提携拡大へ―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は6日、マレーシア国営石油大手Petronasと特殊化学品の現地生産に向けた実現可能性調査を共同実施することで基本合意したと発表した。両社はすでにマレーシアの合弁会社BAS

Sanofi-Aventis

仏製薬大手Sanofi-Aventisの独法人Sanofi-Aventis Deutschland GmbHは11月30日、フランクフルト近郊のハッタースハイムにある医薬品開発の動物実験施設を2011年末で閉鎖すると発表

融雪剤、今冬も不足の恐れ

道路の雪を溶かす融雪剤(Streusalz)が昨冬に引き続き今冬も不足する懸念が浮上してきた。冬の寒波と積雪が例年よりも早く到来したためで、独肥料大手K+Sの塩事業担当者は『ベルリナー・ツァイトゥング』紙に対し、昨冬のよ

化学卸12社にカルテル罰金

ドイツ連邦カルテル庁は7日、国内で事業展開する化学品卸業社が長年にわたって違法な価格カルテルを結んでいた問題で、計12社に対し総額1,511万ユーロの課徴金支払いを命じたと発表した。同庁はこのほかの16社に対しても捜査を

BASF SE―スチレン系樹脂事業を英Ineosと合弁化―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は11月30日、スチレン系樹脂事業の合弁会社を英同業Ineosと折半出資で設立すると発表した。中東メーカーなどとの競争激化や利益率の低下、需要変動の激しさを踏まえた措置。独

BASFのコグニス買収、条件付きで承認

欧州委員会は11月30日、独化学大手のBASFが独同業コグニスを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。BASFは競争上の問題に対応するため、塗料、接着剤などの原料となるヒドロキシモノマー関連の事業を手放すことを求め

Merz GmbH & Co. KGaA―2015年までに売上を10億ユーロに拡大―

独6位の製薬会社Merz(フランクフルト)は11月25日の決算発表で、現在7億ユーロ弱の売上高を2015年6月期までに10億ユーロに拡大するとの計画を明らかにした。同社は主力のアルツハイマー治療薬「Memantine」の

Merck Serono

欧州製薬大手Merck Seronoの日本法人メルクセローノ株式会社のマーク・スミス社長は11月25日、同国の売上高を2014年までの4年間、年15%のスピードで拡大するとの目標を明らかにした。新薬を投入して達成する考え

GM栽培の厳格規制は公共の福祉に合致=憲法裁

遺伝子技術規制法(GenTG)に定められた遺伝子組み換え(GM)作物の栽培規定は職業の自由や所有権、自己情報管理権など憲法(基本法)で保証された基本的人権を侵害しているとして独東部のザクセン・アンハルト州が違憲立法審査を

歯科用品・治療機器業界、今年は危機前売上水準に

ドイツの歯科用品・治療機器業界の売上高は今年、経済危機前の水準まで回復する見通しだ。独デンタル産業連盟(VDDI)のマルクス・ハイバッハ専務理事が経済紙『ハンデルスブラット』紙に対し明らかにした。VDDIには200社が加

K+S AG―カナダのカリウム鉱山会社を買収へ―

肥料大手の独K+S(カッセル)は22日、カナダのカリウム鉱山会社Potash Oneに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。農業向け需要が伸びるカリウムの生産能力を拡張する狙い。Potash Oneはカナダの世

Bayer AG―製薬・農業科学中心に4,500人削減―

製薬・化学大手の独Bayer(レバークーゼン)は18日、2012年末までに従業員4,500人を削減すると発表した。製薬、農業科学部門の製品開発と販売事業、および新興国事業の強化資金をねん出することが狙いで、2012年以降

Procter & Gamble―Wellaの本社閉鎖・移転へ―

日用品大手の米Procter & Gamble(P&G)は16日、傘下の独ヘアケア用品ブランドWellaの中核拠点をフランクフルト市南部のダルムシュタットから同市北部のシュヴァルバッハとクローンベルク

Evotec

独バイオ企業Evotecは23日、神経疾患治療薬の開発で製薬大手の独Merckと提携したと発表した。新薬候補物質を独自技術で特定、臨床段階へと到達させる。取引価格は非公開。今回の提携では連邦政府から補助金を受給するという

靴製品から有害物質、当局が警鐘

連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は16日、2009年の年次報告書を発表した。それによると、サンダル、ブーツなどの靴製品331点を対象に実施した検査で、全体の83%に当たる274点から多環芳香族炭化水素(PAH)が検出

特許薬価格を交渉で決定へ、連邦議会が法案可決

独連邦議会(下院)は11日、特許薬の価格取り決め法案(AMNOG)を与党の賛成多数で可決した。医療費の膨張抑制が狙いで、新薬の価格をメーカーが一方的に決定できるこれまでの方式を廃止して健保との交渉によって取り決める制度を

Coty,Inc.―独化粧品メーカーDr.Schellerを買収―

香水世界最大手の米Coty(ニューヨー)は12日、独化粧品メーカーDr.Schellerを露Kalinaから完全買収すると発表した。メークアップ事業を強化する狙い。取引金額は公表していない。 \ Dr.Schellerは

関節リウマチの原因物質を発見

キナーゼの1種でTAK1と呼ばれる酵素が関節リウマチ(RA)の発症と進行に大きくかかわっていることを、ヘルムホルツ感染研究センター(HZI)を中心とする国際研究チームが突き止めた。チームはまた、TAK1が作用する細胞の特

化学業界成長鈍化、7-9期売上成長0.5%に

ドイツ化学工業会(VCI)が3日発表した独業界の2010年第3四半期(7-9月期)の売上高は前期比0.5%増の418億ユーロとこれまでに続き拡大した。ただ同5.2%増となった第2四半期に比べると拡大幅は大きく縮小。VCI

リヒター、独社から経口避妊薬事業を買収

ハンガリー製薬最大手のゲデオン・リヒターは3日、ドイツ同業グリューネンタールの経口避妊薬事業を2億3,600万ユーロ(3億3,100万米ドル)で買収すると発表した。西欧市場での地位強化に向けた戦略の一環。ドイツ競争当局の

Beiersdorf AG―1-9月期売上、実質4%増止まり―

化学大手の独Beiersdorf(ハンブルク)が4日発表した2010年1-9月期決算の売上高は47億400万ユーロとなり、前年同期比で名目8.1%増加したものの、事業の買収・売却を除いた実質では伸び率が4.0%にとどまっ

Gruenenthal

製薬大手の独Gruenenthalが避妊薬事業をハンガリーの同業Gedeon Richterに売却する。取引金額は現金2億3,600万ユーロ。同社は嚢胞性線維症治療薬事業についても放出する方針で、競売入札手続きはすでに最

Bayer

製薬・化学大手の独Bayerは8日、ブランド数を漸次削減し、親ブランドの「Bayer」を強化していく方針を明らかにした。ブランド数が多いと「Bayer」のブランド力が低下すると判断したため。これに伴い、2006年末に買収

Sabic―Bayerの樹脂部門買収に関心―

サウジアラビアの国営化学大手Sabic(リヤド)が独Bayerの樹脂部門Bayer Material Scienceの買収に関心を示している。Sabicのモハメド・アルマディ社長が独週刊紙『ツァイト』に対し明らかにした。

Bayer AG―7-9月期2ケタ台の増収増益に―

化学・製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)が10月28日発表した2010年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITDAベース、特別項目を除く)は16億5,600万ユーロとなり、前年同期から10.5%増加した。

帝人―蘭パラ系アラミド繊維工場を本格再稼働― 

帝人は10月27日、アラミド繊維事業を展開する蘭子会社テイジン・アラミドB.V.(アーネム市)がパラ系アラミド繊維「トワロン」を製造するエメン工場の生産ラインを9月半ばからすべて本格稼働させていることを明らかにした。金融

Linde

工業ガス大手の独Lindeは10月27日、中国の太原鋼鉄(Taiyuan Iron and Steel Ltd=TISCO=)向けに空気分離装置を建設することで合意したと発表した。太原にあるTISCOの工場敷地内に生産能

樹脂・ゴム加工機械業界、売上予測15%増に引き上げ

ドイツ機械工業連盟(VDMA)はこのほど、樹脂・ゴム加工機械業界の2010年売上成長率予測を春に提示した11%から15%へと上方修正した。同業界と顧客業界の業績が当時の予想を上回るスピードで回復していることを反映させた。

グラム陰性菌でパラジウムのナノ粒子調製に成功

グラム陰性菌を利用してパラジウム(Pd)水溶液からPdの微粒子を析出させることに、ギーセン大学とオーフス大学(デンマーク)の研究チームが成功した。従来の手法では金属の分離・濃縮から高機能材料化(ナノ粒子調製)まで多段階の

世界最大のバイオマス炭化プラント稼働

バイオマス炭化装置の製造・設置・運営を手がけるスイスのAVA-CO2(本社:ツーク)は10月26日、独カールスルーエでバイオマス炭化処理プラントの稼働を開始した。処理能力は年8,400トンで、世界最大規模という。日刊紙『

BASF(2010年7-9月期決算)

2010年7-9月期(第3四半期)決算の純利益は12億5,000万ユーロで、前年同期の2億3,700万ユーロから急増。世界的に需要が回復したほか、税負担の軽減で利益が膨らんだ。売上高は23%増の158億ユーロ。 \

BioSpring GmbH―日本市場開拓に意欲―

人工遺伝子メーカーの独BioSpring(フランクフルト)が日本市場に熱い視線を送っている。市場開拓の大きな可能性を秘めているためで、最近は東京と大阪でプレゼンテーションを行った。同社のジルヴィア・ヴォイツェフスキー、ヒ

横河電機―創薬支援システムで独研究所と提携―

横河電機は20日、新薬の候補となる化合物のテストを自動化する同社の創薬支援システム「CellVoyager(セルボイジャー)CV6000」の機能を拡張することでドイツ神経変性疾患センター(Deutsches Zentru

東邦テナックス―ドイツで炭素繊維の新生産ライン稼働―

帝人グループで炭素繊維事業を展開する東邦テナックスは20日、ドイツのグループ会社トーホウ・テナックス・ヨーロッパ社(ブッパタール市、TEE社)のオーバーブルフ工場で炭素繊維の第4生産ラインを稼働させたと発表した。年産能力

上部へスクロール