2017/8/23

総合・マクロ

ロスネフチ、インド製油大手エッサールを買収

この記事の要約

ロシア石油最大手の国営ロスネフチは21日、 欧州系大手資源商社トラフィギュラ及び投資会社ユナイテッド・キャピタル・パートナーズ(UCP)と共同で、インド財閥のエッサール・グループから、同国製油大手エッサール・オイル(EO […]

ロシア石油最大手の国営ロスネフチは21日、 欧州系大手資源商社トラフィギュラ及び投資会社ユナイテッド・キャピタル・パートナーズ(UCP)と共同で、インド財閥のエッサール・グループから、同国製油大手エッサール・オイル(EOL)を買収したと発表した。成長著しいインド市場に参入するとともに、東南アジアおよびアジア太平洋地域での地歩を固める狙い。取引金額は129億米ドルで、外資による対インド投資額、また、ロシア企業による外国投資額として過去最高を記録した。

今回の取引でロスネフチおよびトラフィギュラ・UCP企業連合は、EOL株のそれぞれ49.13%を取得する。残る1.74%は引き続き個人投資家が保有する。

取引の対象は、インド西部のヴァディーナー製油所及び製油所内発電所、ヴァディーナー港ターミナル設備、インド給油所網(3,500店舗超)だ。ヴァディーナー製油所は処理能力2,000万トンと国内有数の規模を誇り、中南米産の重質油が原料の半分以上を占める。ロスネフチはベネズエラ国営石油公社(PDVSA)と提携を結んでおり、同国産の超重質油を加工できるヴァディーナー製油所獲得は意義が大きい。