ベラルーシ大統領選挙、ルカシェンコ氏が5選

ベラルーシで11日行われた大統領選挙は、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ氏(61)が予想通り続投を決めた。1994年の大統領就任以来、当選は連続5度目。

中央選管の12日発表によると、得票率は83.49%で2010年の前回選挙(80%弱)を上回った。投票率は86.75%だった。

野党側は候補者を立てることが許されなかったため、選挙のボイコットを呼びかけていた。立候補が受理された「対抗候補」は3人ともほぼ無名で、ルカシェンコ氏の勝利が確実視されていた。同氏は投票所で、「選挙後のデモは許さない」と語り、反政府派をけん制した。

ロシア経済との関係が深いベラルーシでは景気対策が緊急の課題となっている。この関連で、ルカシェンコ氏は欧州連合(EU)に経済制裁解除を求めていく姿勢だ。ウクライナ紛争で同氏はロシアによるクリミア半島編入を批判。ウクライナ和平協議のミンスク開催を実現するなどして欧州から一定の評価を受けた。

EUは、口座凍結、入国禁止などの制裁解除の条件として政治犯釈放と公正選挙を提示。ルカシェンコ氏はこれを受けて、今年8月に前回の大統領選に出馬したミコラ・スタトケヴィチ氏など6人の政治犯を釈放した。EUは欧州安全保障協力機構(OSCE)選挙監視団の報告を待って対処の仕方を検討する。第一段階として、4カ月の時限解除を視野に入れているもようだ。

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