独コメルツ銀行がドイツ銀行など4行を相手取って12月下旬に米国で裁判を起こしたことが分かった。4行から購入した住宅ローン担保証券(RMBS)の価値が2008年の金融危機で急落し巨額の損失を受けたことから、損害賠償の支払いを要求している。訴状を入手した各種メディアが報じた。
コメ銀は金融危機発生前の時点でドイツ銀、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)、ウェルズ・ファーゴ、HSBCのRMBSを総額20億ドル以上で購入した。当時はRMBSの格付けが高く、リスクが小さいとみられていたが、サブプライム問題の発生でRBMSの価値が急落。コメ銀は大きな損失を被った。15年末で時効となることから、訴訟を起こしたとみられる。