仏ヴァレオ、独パイカーを買収

仏自動車部品大手のヴァレオは12月21日、車載テレマティクスやモバイル接続ソリューションのサプライヤーである独パイカーを買収すると発表した。パイカーの買収により、自動運転やコネクテッドカーなど、コネクティビティ関連製品の競争力を強化する。両社は2015年2月、技術協力で合意していた。パイカーの買収はカルテル当局の認可を経て成立する。

ヴァレオは今回の買収について、ヴァレオの車載エレクトロニクスにおけるノウハウをパイカーの専門技術と組み合わせることで、急速に成長するテレマティクス市場で高速の接続性とサイバーセキュリティを備えた新しいシステムを自動車メーカー向けに提供することができるようになるとしている。特に、車車間通信(V2V)や車とインフラ間の通信技術(V2I)、今後導入されるLTE-Advanced技術(4G+)のモバイルインターネットサービスに対応していく方針を示している。

パイカーの2015年の売上高は約3億1,000万ユーロ。従業員数は約1,000人で、米国、メキシコ、フランス、中国に子会社を持つ。

一方、ヴァレオは、直観的なドライビングの分野で超音波センサー、レーダー、カメラ、レーザースキャナーとソフトウエアなど、未来の車をよりエネルギー効率が高く、より安全でより直観的に運転できるようにする先進技術を幅広く開発している。

■ 相次いで買収発表、外部成長戦略を実施

ヴァレオは12月23日にはバス用エアコンシステムの世界的大手である独スフェロスを買収すると発表した。相次ぐ買収合意は、ヴァレオが2015年3月に株主向けに発表した外部成長戦略の一部であると説明している。

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