ドイツのシュツットガルト大学が実施している風力を動力源とした自動車の研究開発プロジェクト。タンクや蓄電池は搭載せず、風力のみで走行する車両を開発している。データロガー(計測結果をデータ保存する電子計測器)や計測データを可視化するためのアプリケーションは独Ipetronikが供給している。
同プロジェクトは、機械工学や電子工学、航空宇宙光学、再生可能エネルギーなどさまざまな分野から毎年15~20人の学士および修士課程の大学生が参加して実施している。
開発チームの車両は、炭素繊維複合材(CFRP)を使用したモノコックボディにスチール製の骨組みを組み合わせ、車体後部の骨組み部分に風力発電用のローターを設置する構造となっている。
シュツットガルト大学は同プロジェクトを通して、風力を活用した新しい技術の開発に取り組むとともに、異なる専門分野の交流を促すことを目指している。
Ipetronikはドイツのバーデンバーデンに本社を置き、自動車業界向けにドライブトレインやエンジン冷却、空調機器向けなどのデータ収集システム、厳しい気候条件下や長期試験に使用する計測装置、エンジニアリングサービスなどを提供している。