工業ガスのリンデがガスプロムから受注、極東にプラント建設へ

工業ガス大手の独リンデは21日、ロシアの天然ガス大手ガスプロムから大型受注を獲得したと発表した。ロシア極東地域に世界最大級のガス処理プラントを建設する。取引金額は非公開。両社はまた、天然ガスのバリューチェーン分野で戦略提携することでも合意した。

シベリア東部のガス田から中国に向けてパイプラインを敷設する計画の一環としてアムール川流域のスヴォボードヌイにガス処理プラント「アムール・ガス・プロセシング・プラント(Amur-GPP)」を設置する。5段階に分けてプラントを建設。2024年に全段階が終了すると、ガス処理能力は年490億立方メートルに達する。同プラントでは天然ガスをエタン、液化天然ガス、ヘリウムへと加工する。

リンデのプラント部門では石油安を背景に顧客の石油化学メーカーが投資を抑制。新規受注が減少し業績が悪化していることから、ガスプロムとの今回の契約は大きなプラス材料となりそうだ。

上部へスクロール