独自動車大手のダイムラーは、メルセデス・ベンツのSUV「GLC」から同社初の燃料電池車を発売するもようだ。ダイムラーのトーマス・ウェーバー開発担当取締役が米デトロイトモーターショーにおけるインタビューの中で明らかにした。コンパクトな設計の最先端燃料電池を搭載しているという。また、純粋な電気自動車の開発も良好に進んでいると言及した。英自動車専門誌『オートカー』(電子版、1月15日付)が報じた。
業界では、メルセデス・ベンツの電気自動車について、米電気スポーツカーメーカー、テスラモーターズの「モデルS」の対抗車となるようなモデルとなり、2017年秋のフランクフルト国際自動車見本市で初披露され、その翌年から店頭販売を開始するとの見方が強まっているが、ウェーバー取締役は、市場投入の時期やどの既存モデルがベースになるかについてはコメントを控えた。ただ、1回のフル充電での航続距離は250~300マイルとなり、グループのハイブリッド車や電気駆動モデルと部品を共有するモジュール式部品を採用する最初のモデルになるとの見通しを明らかにした。
ウェーバー取締役は昨年11月、英自動車専門誌『オートカー』に対し、SUVから同社初の燃料電池車を発売する計画を明らかにしていた。ダイムラーは当初、「Bクラス」をベースにした燃料電池車のプロトタイプを開発していたが、ヴェーバー取締役は搭載モデルの変更について、「燃料電池スタックのコストが依然として高いため商業生産はより上級クラスのモデルでしか実現できない」と説明していた。