化学大手の独BASFは27日、2015年12月期の営業利益(EBIT)が62億ユーロとなり、前期実績を18%下回るとの見通しを明らかにした。石油、天然ガス価格の大幅下落が最大の減益要因。売上高も露ガスプロムとの資産交換に伴う天然ガス取引・貯蔵事業からの撤退が響いて5%減の704億ユーロに後退するとみている。
同社は石油・天然ガス部門で6億ユーロの減損損失を計上する。石油・天然ガスの価格が急落し今後も回復の見通しが立たないためだ。石油化学品事業も業績が振るわず利益を押し下げる。
BASFは昨年10月、15年12月期のEBIT(特別要因を除く)を当初予測の「前期(74億ユーロ)比横ばい」から「前期をやや下回る」へと下方修正。売上高も「前期実績(743億2,600万ユーロ)をやや上回る」から「やや下回る」に引き下げたが、実際にはEBITも売り上げも大幅に減少する見通しとなった。EBIT(同)は8%減の67億ユーロを見込む。
同社は2月26日に決算報告会を開く予定。