中欧で販売される自転車の3台に1台は中期的に電動アシスト自転車(EAPC)が占めるとの予想を、自動車部品大手のボッシュが19日明らかにした。同社は子会社ボッシュ・eバイク・システムズを通してEAPC用の駆動システムを自転車メーカーに供給。EAPC市場の拡大に大きな期待を寄せている。
同社によると、EAPCは従来、移動手段の1つに過ぎなかったが、最近はライフスタイル製品としての色合いが強まっている。特にマウンテンバイクなどスポーツ分野でニーズが拡大。また、荷物を運ぶカーゴ自転車など用途は多様化している。
EAPCは有害物質を排出しないことから、環境政策の上でも重要性が高まるとボッシュはみている。
保険大手アリアンツの予測によると、世界のEAPC販売台数は2014年の3,170万台から23年には4,030万台へと27.1%増加。欧州連合(EU)では120万台から2.75倍の330万台に急増する見通しだ。
ボッシュ・eバイク・システムズは09年、ボッシュの社内スタートアップとして設立された。10年にEAPC用駆動システムを初公開。11年に西南ドイツのビュールと仏北西部のモンドヴィルで生産を開始した。現在はハンガリーにも工場を持つほか、アメリカ大陸とアジア太平洋地域に事業拠点を置く。高級EAPC用駆動システムでは世界最大手という。