独シーメンス、米CD-adapcoを買収

独電機大手のシーメンスは25日、シミュレーションソフトウエアを販売する米CD-adapcoを買収することで合意したと発表した。買収価格は9億7,000万米ドル。CD-adapcoのシミュレーションソフトウエアは、数値流体力学(CFD)、固体力学(CSM)、伝熱、質点力学、流動学(レオロジー)など幅広い分野を網羅している。シーメンスは同社の買収により、デジタル分野の事業拡大を加速し、産業用ソフトウエアの製品を拡充する。

CD-adapco(従業員数:900人超)は、米国ニューヨーク州メルビルに本社を置き、世界に40カ所以上の拠点を持つ。昨年は2億米ドルを売り上げ、2ケタの利益率を確保した。過去3年は年平均12%を超える増収が続いており、シーメンスは今後も大幅な成長を見込んでいる。

CD-adapcoのシミュレーションソフトウエアは、エンジニアの設計の改善・加速に寄与するという。同社は現在、3,200以上の顧客を持つ。自動車や航空宇宙産業、エネルギー、造船分野などで大手メーカーや部品会社が同社のソフトウエアを使用している。

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