保険大手の独アリアンツ(ミュンヘン)が19日発表した2015年12月期決算の営業利益は107億3,500万ユーロとなり、前期を3.2%上回った。生保部門が好調で全体をけん引。資産管理部門の不振が相殺された。純利益は6.3%増えて66億1,600万ユーロに達した。16年12月期は営業利益で100億~110億ユーロを見込む。
アリアンツは低金利の長期化を受けて、約束した利回りを保証する古典的な生命保険の新規販売を大幅に縮小。代わりに運用リスクを顧客が引き受ける利回り重視型商品の販売に注力している。この結果、生保の保険料収入は減少したものの、新規契約の収益力は向上し、同部門の15年12月期の営業利益は14.1%増の37億9,600万ユーロに拡大した。
資産管理部門では米子会社ピムコの顧客資金がこれまでに引き続き流出。営業利益が11.8%減の22億9,700万ユーロに落ち込んだ。損害保険部門の営業利益は4.1%増の56億300万ユーロだった。