ロシアでは景気後退を受け、医薬品メーカーが重要な医薬品の生産を大幅に削減している。このため、重要な医薬品を適正な価格で入手することが困難になる恐れがあるという。ロシア連邦独占禁止局(FAS)の話を基に、全国紙『コメルサント』が伝えた。
FASが昨年末、連邦政府に送った報告書によると、「重要かつ必須医薬品リスト」に登録されている50ルーブル以下の医薬品の内、197製品の生産がすでに打ち切られた。さらに、同価格帯の約160製品についても生産打ち切りが迫っているという。これらの医薬品は、生産コストは安いものの、採算が取れないからだ。ロシアの法律では、これらの重要かつ必須医薬品は、政府が販売価格を設定することになっている。FASは、最も安いカテゴリーの重要医薬品について、5ルーブルの値上げを認めるよう内閣に勧告している。