独電線大手のレオニは2月22日、2015年通期決算(暫定)の売上高が45億ユーロとなり前年(41億ユーロ)実績を上回ったと発表した。営業利益(EBIT)は約1億5,100万ユーロにとどまり、前年(1億8,250万ユーロ)を下回った。中国工場の合弁会社化で同工場の資本の50%を売却したことによる特別利益(1,960万ユーロ)を調整すると、EBITは約1億3,100万ユーロにとどまる。
EBITの部門別内訳は、ワイヤリングシステム部門が8,700万ユーロ、ワイヤー&ケーブル・ソリューション部門が6,400万ユーロだった。レオニは昨年、中国の廊坊市にあるワイヤリングシステム工場の資本の50%を北京汽車(BAIC)の子会社である北京海納川汽車部件股彬有限公司(BHAP)に売却。今後は合弁事業として運営する。
2016年については、経済環境の悪化を理由に売上高で44億ユーロ、EBITで1億500万ユーロの減収減益を見込んでいる。EBITには事業再構築の費用として約3,000万ユーロを織り込んでいる。
独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、大幅な減益はルーマニア工場の受注過剰による生産コストの増大が主因。ルーマニア工場では生産能力を大幅に上回る受注をしてしまった結果、他の工場の従業員を投入するなどの対応に追われコストが大幅に増加した。
レオニは3月23日に正式な2015年通期決算を発表する予定。