ハンガリー経済相が韓国訪問、経済関係拡大に期待

ハンガリーのヴァルガ経済相は2月25日、訪問中のソウルで開かれたハンガリー・韓国経済合同委員会に出席し、両国の経済関係拡大に意欲を示した。すでにハンガリーへ進出した韓国企業の重要性を強調するとともに、ハンガリー企業による韓国との取引を拡大し、バランスの均衡を図りたい意向だ。観光やビジネスの利便向上に、両国の首都を結ぶ直行便就航にも期待をかけている。

合同会議で両国の出席者は、提携拡大が有望視される分野として、食品、自動車、機械、バイオテクノロジー、医療、電子、科学技術、観光業界があることを確認した。

医療分野では、ブダペスト医科大学(センメルヴェイス大学)と医療機器製造のサムスン・メディソンが、医科大学内に訓練センターを設立することで合意した。同センターはサムスン・メディソンの中東欧訓練センターとして稼働するほか、学生に最新の画像診断装置の操作法を学ぶ場を提供する。

観光分野では、ハンガリー観光局(MT)が韓国観光公社、韓国旅行業協会(KATA)と提携協定に調印した。また、ヴァルガ経済相は、ブダペスト―ソウル直行便就航に関連して、大韓航空のチ・チャンフン社長とも会談した。実現すれば、ハンガリーを訪れる韓国人観光客が増加するほか、ビジネスマンの利便も向上するとみている。

このほか、経済省と韓国中小企業当局は中小企業間の提携関係促進に向けた合意を結んだ。

ハンガリー輸出入銀行は国内企業の対韓国取引に関連し、5億ユーロを超える融資枠を設定している。

韓国の対ハンガリー投資残高は約22億米ドルに上り、欧州以外の国では3番目に大きい。皮切りは1989年のサムスン電子によるヤースフェーニサール工場の設置で、これまでの進出企業はおよそ40社を数える。ヴァルガ経済相は「サムスン電子の例にみられるように、進出後も追加投資を続け、事業を拡大することも多い」とし、ハンガリーが立地として優れていることの証明と胸を張った。

上部へスクロール