衛星を利用した通信網の構築をドイツのスタートアップ企業エイティレオ(Eightyleo、ミュンヘン)が計画している。日刊紙『ヴェルト』が7日付で報じたもので、同社のマティアス・シュポット社長(創業者)は「欧州のワンウェブになることが目標だ」と語った。
ワンウェブは米国の新興企業で、小型衛星を最大900基打ち上げて全世界を網羅する通信網を構築しようとしている。欧州航空宇宙大手エアバスやコカ・コーラからすでに5億ドルの資金を調達。IT大手グーグルや宇宙開発企業スペースX(電気自動車製造テスラのイーロン・マスク社長が設立)の協力も受けている。
エイティレオはサービスを企業向けに絞り込んで需要を掘り起こす考え。シュポット社長はリアルタイムの機械監視・制御、つながる車、自動運転の分野を念頭に置いていることを明らかにした。重量150キログラム程度の衛星を2018年から打ち上げ、20年代初頭から運営を開始する目標だ。実現可能性調査に関する合意を近く、欧州の大手企業1社(匿名)と締結する見通しという。