独工作機械輸出、日本に次ぐ2位に

独工作機械工業会(VDW)は15日、独業界の輸出高が昨年は前年比4%増の94億ユーロとなり、日本に次いで世界2位に付けたと発表した。日本との差は1億8,000万ユーロで小さいとしている。

昨年はメキシコ向けが70%増加し、全体をけん引した。同国の自動車生産の拡大を背景にサプライヤーが工作機械を精力的に購入していることが大きい。航空機産業の需要も旺盛で、メキシコは独工作機械業界輸出先国ランキングで4位に浮上した。

米国向けも7%増加。同国は独業界輸出高の10%を占めた。同ランキングでは2位に付ける。

イタリア向けも同国政府の投資助成政策がプラスに働き輸出が約33%増加した。独業界輸出に占めるシェアは5%弱で、3位となっている。

ロシア向けは25%減と大幅に落ち込んだ。欧米の経済制裁や原油価格の急落が響いた格好で、過去2年間の減少幅が計75%に達した。輸出先ランキングでは5位となっている。

中国は輸出高シェアで22%を占めこれまで同様、ダントツ1位の仕向け先国となったものの、同国経済の低迷を受けて輸出額は9%減少した。韓国、日本、インド向けは2ケタ台の伸びを記録したという。

今年は小幅な輸出成長にとどまる見通し。メキシコ、イラン、東南アジア、英国、スペイン、フランス、イタリア向けは拡大するものの、中国とロシア向けはさらに落ち込むとの予想だ。

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