方向性電磁鋼板でEUなどに反ダンピング措置、中国商務省が仮決定

中国商務省は1日、EUや日本、韓国から方向性電磁鋼板が不当に安く輸入され、それによって自国企業が損害を受けているとして、反ダンピング(不当廉売)措置を導入する旨の仮決定を下した。

方向性電磁鋼板は変圧器などに用いられる特殊な鋼板。商務省は国内メーカーの申し立てを受け、昨年7月から反ダンピング調査を進めていた。当該製品の輸入元は同省が反ダンピング関税の適用を最終決定するまでの間、それぞれのダンピングマージン率に応じて14.5%~46.3%の保証金を税関当局に支払う必要がある。

中国の鉄鋼生産量は年間8億トン超と、世界全体の生産量の約半分を占めている。新興国の景気減速で鉄鋼製品は生産過剰に陥っており、中国政府は1月、国内の鉄鋼生産能力を今後5年間で最大1億5,000万トン削減すると発表。さらに2月には鉄鋼セクターで50万人を一時解雇する計画を打ち出している。

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