欧州復興開発銀行(EBRD)は4月27日、カザフスタンのトラック運送会社に330万ユーロを投資したと発表した。国際運送事業の構築と、カザフスタンの地の利を活かした総合陸運大手への成長を支援する。
EBRDが投資するのは、キプロスを本拠とするGTグローバル・トラック・カザフスタン(GT)で、株式33%を330万ユーロで取得した。GTは自己資金を合わせた1,000万ユーロでトラック・トレーラー(最大600台)を購入し、カザフスタン運輸子会社、ロングラン・アジアに配備する計画だ。年内にも調達を開始する。
EBRDは、カザフスタンが中国と独立国家共同体(CIS)、欧州を結ぶ交通の要衝に位置し、新シルクロード構想でその重要性がさらに高まると予測する。ただ、現状では国際大手と取引できる規模を持つ運送会社が欠けており、その穴を埋められる企業として、GTに着目した。
GTはすでにCISとバルト海沿岸諸国で国際陸運事業を展開しており、顧客にはサムスンやダノンといった国際大手企業が名を連ねる。