輸出保険で被った独の損失、イランが補償へ

対イラン輸出保険の引き受けでドイツが過去に被った損失をイラン政府が補償するもようだ。ドイツのウヴェ・ベックマイヤー政務次官が3日明らかにしたもので、イランは近く補償を行うという。同損失はドイツ企業の対イラン取引を復活させるうえで大きな障害となっていたことから、対イラン貿易や直接投資は今後、活発化する可能性が出てきた。

ドイツ政府はリスクの大きい輸出や国外プロジェクトを行う自国企業に対し、民間企業ユーラーヘルメスを通して貿易保険(ヘルメス貿易保険)を提供している。対イランでは過去の保険で約5億ユーロの損失が出ていた。

イラン側がこの損失の穴埋めを行わない限り、ドイツは対イラン取引で貿易保険を提供できない。ヘルメス貿易保険を利用できないと独企業も対イラン取引に踏み込めないため、イランが補償を支払うことは大きな意味を持つ。

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