中国、露の高速鉄道建設事業に融資

ロシアの首都モスクワと東部のカザンを結ぶ高速鉄道の建設事業に関し、中国が総額約67億ユーロの出資及び融資を行うことで両国関係者の間で先ごろ合意が成立した。ロシア国鉄(RZD)、中国鉄路(国鉄)及び両国の政府関係者が出席して行われた協議では、同事業をPFI(民間資金を活用した社会資本整備)方式で行うこととし、特定目的会社(SPC)を設立した上でコンセッション契約を締結する旨が話し合われた。今回の合意は中露間で今年中に締結される政府間協定に反映される予定だ。

同路線は全長770kmで、モスクワからニジニー・ノヴゴロドを経てカザンに至る。合意によれば、中国はモスクワ‐ニジニー・ノヴゴロド間の事業に520億ルーブル(約6億9,500万ユーロ)、ニジニー・ノヴゴロド‐カザン間に10億米ドルを出資する。それに加えて前者の区間に2,500億ルーブル、後者には1,500億ルーブルをそれぞれ融資する。

同事業は2013年にプーチン大統領が承認した。翌年には中国が関心を表明し、北京とモスクワを結びさらに欧州まで至る高速鉄道の建設を目指している。

モスクワ‐カザン線は最高時速440キロの高速鉄道を導入し、現在14時間の所要時間を3時間半に短縮する。(1RUB=1.67JPY)

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